Seestar S50の神アップデートで実装されたAIノイズ除去(Intelligent Denoising)の効果ついて解説します。
AIノイズ除去(Intelligent Denoising)の効果
Seestarアプリの神アップデート(V2.2.0)で「Intelligent Denoising機能(インテリジェント ディノイズ)」が搭載されました。
その名のとおり、ノイズ除去機能になります。ノイズが少し減るくらいの機能かなと想像していましたが、使ってみると「え!?」と声が出るほど驚きました。
過去に撮影したオリオン大星雲(M42)の写真にIntelligent Denoising機能を使ってみた結果が以下です。
背景ノイズがさっぱり消えだだけでも素晴らしいのですが、さらに明るさも綺麗に補正され、星雲の外郭部もくっきり見えるようになっています。もはや別物というレベルですね。
拡大すると、どれだけ背景ノイズが除去されたか、その効果の大きさがよくわかります。
また、V2.2.1からは「AIノイズ除去(AI Denoise)」という名前になり、ノイズ除去後に明るさやコントラストを手動で調整できるようになりました。
使い方は後ほど解説しますが、この機能を使えば、SeeStarで過去に撮影した天体写真に対しても1枚あたり数十秒で編集できます。
天体写真向けの画像処理ソフトはこれまで以下のようなハードルがありました。
- 有料なものが多い(有料のものだと1万円以上することが多い)。
- 操作が難しい(ドキュメントや解説本を読みながら、トライアンドエラーでパラメータを調整したりと職人技になる)。
- 処理に時間がかかる。ハイスペックなPCが必要。
- 「ノイズ除去用」「明るさ補正用」など、複数のソフトを組み合わせて使う。
SeeStarアプリのIntelligent Denoising機能はこれらのハードルを克服し、誰でも手軽に、本格的な天体写真の画像処理を楽しめるようになったという印象を強く受けました。
動画解説版
AIノイズ除去機能を色々な天体で試した結果
他の星雲や星団、彗星、銀河でもIntelligent Denoising機能の効果がどのくらいあるのか検証してみました。
結論から言うと、他の天体も効果を確認できました。
馬頭星雲(IC434)と燃える木星雲(NGC2024)
アンドロメダ銀河(M31)
紫金山・アトラス彗星
たて座の散開星団(M11)
へびつかい座の球状星団(M12)
らせん星雲(NGC 7293)
ラグーン星雲 (M8, NGC 6523)
パックマン星雲
わし星雲(散光星雲IC 4703 & 散開星団M16)
いて座の散光星雲(M17)
AIノイズ除去機能の使い方
① SeeStarアプリトップ画面から【Myアルバム】→【天体】→【写真】を選択します。
② 右上の編集アイコンをタップし、数十秒くらい待つと背景ノイズが除去され明るさも補正された画像が表示されます。右下のアイコンをタップすると保存できます。
関連ページ
SeeStar S50の様々な使い方については以下ページで解説しています。
SeeStar S50の初期設定については以下ページで解説しています。
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