【SeeStar S50】スワン彗星(C/2025 R2)を光害地から簡単に撮影する方法

スマート望遠鏡「SeeStar S50」でスワン彗星(C/2025 R2)を光害地から簡単に撮影する方法について解説します。

スワン彗星(C/2025 R2)とは?

スワン彗星(C/2025 R2)は、2025年秋(10~11月頃)に地球へ接近する非周期彗星です。

項目 内容
名称 スワン彗星 C/2025 R2(SWAN)
分類 非周期彗星(公転周期 約20,000年以上)
発見 2025年9月11日、SOHO探査機のSWAN装置による画像からウクライナのアマチュア天文家 Vladimir Bezugly が発見
近日点通過(太陽に最も近づく) 2025年9月12日(太陽から約0.5天文単位)
地球最接近 2025年10月20日(約0.261天文単位))

通常の天体望遠鏡や一眼レフでは撮影するのは大変ですが、スマート望遠鏡「SeeStar S50」を使えば簡単に撮影することができます。

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スマート望遠鏡「SeeStar S50」とは?

スマート望遠鏡とは、天体の電視観望に必要な機器(望遠鏡本体、電動フォーカサー、天体カメラ、制御用コンピューター、経緯台、ヒーター、光害カットフィルターなど)が1つにまとまった天体観測装置です。最大の特徴は、複雑な機材の組み合わせや設定が不要で、本体さえ購入すれば、手持ちのスマートフォンからすぐに天体撮影が始められる点にあります。

その中でも注目を集めたのが、2023年に登場した「Seestar S50」というスマート望遠鏡です。これは、天体カメラやASIAIRの開発で知られるZWO社が発売したスマート望遠鏡で、従来のスマート望遠鏡が数十万円以上と高価だった中、約6万円という驚きの価格で登場しました(現在は値上げで約85,000円)。

SeeStar S50の特徴をまとめると以下のとおり。

① 本体を設置・起動し、スマホアプリで星を指定するだけで撮影できる
(複雑な機材の準備や知識不要)
② スマホアプリだけで天体の撮影から画像処理まで行える
(PCや有料ソフトなしで、天体写真のノイズ除去や補正ができる)
③ 定期的なアップデートにより、機能が強化される
(AIノイズ除去、スケジュール撮影、モザイク撮影、4K撮影モードなど)
④ レンズや天体カメラの交換ができない(倍率固定)

「SeeStar S50」の詳細については、以下ページや解説動画集をご参照ください。

【SeeStar S50超入門】使い方や作例などを丁寧に解説
スマート望遠鏡「SeeStar S50」の使い方や作例について初心者向けに解説します。

SeeStar S50での撮影方法

スマート望遠鏡「SeeStar S50」で撮影する方法は以下のとおりです。(かなり簡単です)

① SeeStar S50とスマートフォンをWi-Fi接続し、アプリのトップ画面から「星雲・星団」 → 「彗星」をタップします。

② 「C/2025 R2(SWAN)」の欄にある「Go To」をタップします。

③ 自動導入が完了したら、自動的に「画像補正の準備」 → 「オートフォーカス」 → 「ライブスタック撮影」が開始されます。撮影を数分くらい行ったら停止させます。

撮影結果(2025年10月27日)

以下の写真は、ボールド8.9の超光害地から「スワン彗星(C/2025 R2)」をスマート望遠鏡「SeeStar S50」の4K撮影モードで6分間ライブスタック撮影したものです。

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同時期に話題になっていた「レモン彗星」と比べると尾は映らず地味でしたが、中心部の輝きは捉えることができました。
日没後、南西の低空にしばらく現れるため、南向きのベランダからも観測しやすかったです。

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