さんかく座の銀河 (M33)をSeeStar S50で簡単に撮影・画像処理する方法と結果について解説します。
さんかく座の銀河 (M33)

さんかく座銀河(M33)は、さんかく座に位置する渦巻銀河で、局所銀河群の一部を構成しています。
さんかく座銀河は、地球から約300万光年先の距離に位置し、直径は約6万光年と言われています。
アンドロメダ銀河とともに肉眼でも観測でき、双眼鏡や望遠鏡を使用すると、銀河の形や腕の構造がよりはっきりと見えます。特に、口径30cmの望遠鏡を使用すると、NGC 604などの付随する複雑な構造も観察できます。
さんかく座銀河は、1654年以前にジョヴァンニ・バッティスタ・オディエルナによって発見されたと考えられています。その後、1764年にシャルル・メシエによって再発見され、メシエカタログの33番に加えられました。
さんかく座銀河は、天の川銀河に対して約24km/sで接近しており、将来的には天の川銀河やアンドロメダ銀河と衝突する可能性があります。
SeeStar S50による撮影
SeeStar S50で撮影するときのポイントは以下のとおりです。
- 光害カットフィルター
- Seestar S50では、「光害カットフィルター」と「UV/IRカットフィルター」のいずれかを通してライブスタック撮影します。基本的には、星雲を撮影する際は「光害カットフィルター」、銀河や星団を撮影する際は「UV/IRカットフィルター」を使うのがおすすめです。
- AIノイズ除去機能
- 強力なノイズ除去に加え、明るさ・コントラスト・彩度を調整できます。
- 特にフレーミング機能を使うと、周囲のノイズが多くなりますが、「AIノイズ除去」と組み合わせることでその弱点を克服できるようになりました。
- Googleフォトで仕上げ
- AIノイズ除去で調整しきれない画像処理は、Googleフォトならば簡単にできます。
- Googleフォトで写真を開き、例えばポップの値を大きくしてやると、星雲の輪郭部分が鮮明になり、シャープな仕上がりとなります。
作例(2025年11月1日)
「さんかく座の銀河 (M33)」を超光害地(ボートル8.9)からスマート望遠鏡「SeeStar S50」で4Kモード撮影。SeeStarアプリで「AIノイズ除去」と「コントラストおよび彩度」を補正したものが以下の写真です。渦巻が見えました。
作例(2025年11月10日)
前回(11/1)と同じ場所からスマート望遠鏡「SeeStar S50」で4Kモード撮影。ライブスタック時間を60分と2倍にした分、より鮮明に撮ることができました。
作例(2025年11月16日)
前回(11/1)と同じ場所からスマート望遠鏡「SeeStar S50」で4Kモード撮影。ライブスタック時間を70分とさらに10分長く撮り、より鮮明に撮ることができました。途中で雲が出てしまったので、次はもっと長いスタック時間でチャレンジします。
参考ページ
「光害カットフィルター」と「UV/IRカットフィルター」の使い方については、以下ページで解説しています。

フレーミング機能の使い方については、以下ページで解説しています。

AIノイズ除去機能の使い方は以下で解説しています。

Googleフォトを使った天体写真の画像加工については以下ページで詳しく解説しています。

SeeStar S50の様々な使い方については以下ページで解説しています。

SeeStar S50の初期設定については以下ページで解説しています。



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